水曜日

今日のMoney & Economy

日本ビクターが家庭向け薄型テレビの国内生産、販売から撤退する方針を固めたことは、国内シェアで中堅・下位メーカーにとって、製品価格の下落が続く薄型テレビ事業が相当な負担になっていることを改めて示した。メーカー間の厳しい競争が続く中で、業界のさらなる再編につながる可能性がある。 国内の薄型テレビ市場は、大手を中心に約10社がひしめき合う過当競争が続いている。ビクターはその中で6位に位置するが、出荷台数のシェアはわずか2.9%(07年)で、同社のテレビ事業は赤字体質から抜け出せない状態が続いている。高画質テレビの技術開発で高い評価を受けているビクターだが、経営再建の半ばで営業力や宣伝費が弱くシェアを引き上げる体力に欠けている。 しかし、苦戦しているのはビクターだけではない。国内でテレビ事業の黒字を確保しているのはシャープ、松下電器産業の2社だけだ。薄型テレビは世界的な競争激化により価格下落に歯止めが掛からないうえ、設備投資の負担が増加し収益の向上を図るのは至難の業だ。 それでも各社が薄型テレビの生産にこだわるのは「消費者に自社ブランドを売り込める最良の顔だから」(家電関係者)。デジタル家電の代表格である薄型テレビで消費者の支持を得られれば、自社製品全体のブランド力が高まり、DVDレコーダーなど周辺機器販売の波及効果にも期待できる。 米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズの中井勝之・上席アナリストは「各メーカーとも品質や技術力では高水準に達しており、それで差をつけるのは難しい。生き残りには相当な販売力や資金力が不可欠で、体力がないメーカーは撤退を含め事業の見直しを迫られるだろう」と話している。

0 件のコメント: